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石坂さんは私の作品を評して「ボディービルの鉄アレイの上に砲丸が乗っかったみたいなマーク」とも言ってあります。 会長の拒否権発動で宙に浮いてしまったシンボルマーク問題は、三月二日改めて会長ら万博協会幹部と勝見勝選考委員長(デザイン評論家)ら選考委員の双方が話し合った結果「指名デザイナーに再度作品提出を依頼して再審査」ということに決定しました。 翌日の新聞社会面は、結果を再び大々的に報じていました。そして、「マークの大衆性」を主張する会長と「再募集してもこれ以上の作品は出ない。芸術的良心にかけても・・・」と抵抗した勝見選考委員長の冷たい対立の模様が詳しく書かれていました。 当然マスコミは“渦中の人”となった私の声を求めます。「再募集には応じられない」という私の話が顔写真入りで新聞や雑誌に出ました。 その日、実はマーク選考会を代表して勝見勝委員長から直接私に次のような電話があったのです。 「選考委員全員で善後策を話し合った結果、西島氏の作品を少し修正して採用することに決定した。しかし石坂会長はどうしても聞き入れない。このまま選考委員会が強く推せば、財界とデザイン界が対立することになりかねない。もしデザイナーが参加しない博覧会になれば、インチキデザインが入り込んで大変なことになる。公的な立場から言えば、現状では丸く収めるほかはない。私的には必ず、今回の事件について意見を発表するから、納得してほしい」そのような内容でした。 (1993年 画家 著書より) |